2色印刷のススメ　- 4色印刷よりも魅力的な選択肢 -

2色印刷について簡単に説明します。通常のフルカラー印刷とは、4色印刷と呼ばれ、4つ（C：シアン、 M：マゼンタ、 Y：イエロー、 K：ブラック)　の版で印刷されます。それに対して2色印刷とは、任意の2色を掛け合わせて印刷する印刷方式です。その際に2つの色については任意に設定することができます。

２色印刷の大きな利点として以下の点があります。

モノクロ印刷などの1色(単色)印刷と比べて2色印刷は若干コストがかかりますが、フルカラーの4色印刷に比べると格段に安価に仕上げられます。コストパフォーマンスに優れているため、小ロットや予算に制限のある案件に最適です。

カラー印刷が当たり前になっている現在で、2色印刷は印刷物のデザイン性を際立たせる効果も期待できます。カラフルな4色刷りと比べ、2色の組み合わせによってシンプルかつスタイリッシュな印象を出せます。例えば、モノトーンの色使いでクールな雰囲気を演出したり、アクセントカラーを効かせてポップな印象を与えたりと、デザイン性の幅が広がります。

2色印刷では使用する色数が少ないため、インク使用量が抑えられ、その分、廃棄物の排出も抑制できます。印刷物の製造・廃棄過程における環境負荷を低減できるのは魅力的なポイントです。

2色での印刷となるために、写真の色彩や明暗のグラデーションの再現性が4色印刷に比べて劣るのは避けられません。また、複数のアイテムを掲載する場合には、特定の色味を正確に出すのが難しい場合もあります。そのため、印刷物の内容や制作者の意図によっては、4色印刷の方が適していることもあります。