漢字とひらがなの使い分けについて

漢字とひらがなの使い分けについて

文章を書く際に漢字とひらがな、どちらでも間違いではないけれど、どちらの表記が適切なのか迷ったことはありませんか?
ひとつの文章内に漢字とひらがなが混在していると、読み手にとっては読みにくいと感じてしまいます。
漢字とひらがなの使い分けは特に表記ゆれが起きやすいため、ある程度の根拠をもって自分の表記ルールを決めておくと、迷わずスムーズに文章を書けるでしょう。

ミドリちゃん

そこで今回は、漢字とひらがなを使い分けるポイントについてご紹介いたします!

ひらがなで書くべき言葉

○常用外漢字はひらがなで書く

常用漢字とは、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものとして、1981年に内閣告示・訓令された漢字のことです。
漢字とひらがな、どちらの表記にするか迷ったときにはこの常用漢字表が一つの判断材料になります。

例えば・・・

」「薔薇」「繋ぐ」「揃うなどは常用漢字外のため、ひらがなで表記されることが多いです。

ただ、常用外漢字であっても、人名や地名などの固有名詞、一般的によく使われている漢字、ひらがなにすることによって読みにくくなってしまう漢字などはルビを振って対応するケースもあります。

あくまで読み手にとっての読みやすさを優先しましょう。

○形式名詞

形式名詞は具体的な意味を持たず、文章の形を整えるために使われます。

おいしいもの」や「楽しいとき」など、主に連帯修飾語と一緒に使われますが、これらの形式名詞はひらがなで書くのが一般的とされています。

ひらがな漢字
もの
こと
とき
ため
ところ
うち
わけ
はず
ほう
とおり通り

○接続詞

接続詞は文や文節を結びつける役割を果たします。漢字よりもひらがなが柔らかく読みやすい特徴があります。

ひらがな漢字
あるいは或いは
かつ且つ
および及び
したがって従って
はたして果たして

○副助詞

副助詞は動詞や形容詞などに対して補足的な意味を与える役割を果たします。
漢字よりもひらがなが適している場合があります。

ひらがな漢字
くらい
ころ
など
まで
ほど

○副詞・連体詞・形容動詞

具体的な名詞や動詞を修飾する役割を持ちますが、漢字よりもひらがなが柔らかく、読みやすい印象を与えることがあります。

ひらがな漢字
まったく全く
すべて全て
もっとも最も
ついに遂に
たびたび度々
さまざまな様々な
いろいろな色々な

○補助的に使う動詞

補助的に使う動詞は文脈によっては漢字よりもひらがなが適しています。

ひらがな漢字
保存しておく置く
追加しないですむ済む
気づく(気をつける)/近づける/見つける付く/付ける
機能をもつ持つ

ビジネスメールでの使い分け

漢字で書く場合とひらがなで書く場合では意味合いが変わってくることも多く、無条件にひらがな表記が正しいとは言い切れません。
特定の語句に対して使い分けを意識するだけでも、自分が意図する表現ができるようになっていくでしょう。

以下では、ビジネスメールで意識した方が良い代表的な漢字・ひらがなの使い分けの例を紹介します。

○下さい・ください

ひらがなの「~ください」は、お願いの意味で使われるのが一般的です。

漢字の「~下さい」は、物やファイルなど、何かががほしいとに使われます。

○言う・いう

言う」は、実際に言動として口にするニュアンスが含まれます。

対して、ひらがなの「いう」は「桜という」など、説明のニュアンスが含まれる点に違いがあります。

使い分けが難しく、人によっても認識が異なりますが、判断に困る場合はひらがなにしておくと無難です。

○事・こと

漢字の「」には、「明確な事態」という意味が含まれます。

対して、ひらがなの「こと」は形容名詞として分類され、言葉そのものには意味がありません。

使い分けに迷った場合は、事態を指しているのかどうかに注目しましょう。

まとめ

ミドリちゃん

今回は、漢字とひらがなを使い分けるポイントについてご紹介しました。

読みやすい文章を書くうえで、漢字とひらがなの使い分けを意識してみるといいですね。

文章を作成した後は必ず読み返し、どんな印象の文章になっているか確認する習慣をつけることが大切です。

気になる事や分からないことがありましたらお気軽にご質問ください!

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