バランスの良い人物イラストの描き方(骨格編)
皆さん、こんにちわ。
人物のイラストを描いている時にうまく描けているのに、何だかバランスが悪い・・・でも、どこをどう直したら良いのか分からない。こんなお悩みありますよね。そこで、今回はとっても簡単!たった3つのポイントを気をつけるだけでバランスの良い人物イラストが描ける方法をご紹介します。
初めに
この人物イラストをご覧ください。
これは初心者によくある失敗で、バランスが悪くなってしまった人物イラストです。せっかく描いたイラストも、違和感があって何だかイマイチだったら悲しいですよね。
ここで意識したいポイントが以下の3点です。
① 大まかな骨格
② 関節の位置
③ 関節の可動域
今回は難しい部分を省いて、初心者にも簡単で分かりやすく解説していきます。
①大まかな骨格
こちらは人体の骨格標本です。
この写真を見ると、「こんなの難しそう」 「おぼえられない」と尻込みしてしまう方も多いでしょう。でも安心してください。プロの絵描きでも人体の骨格や筋肉のつき方を完璧に理解している人はそれほど多くありません。
おぼえるべきポイントは
・肋骨
・背骨
・骨盤
この3つの大きな骨です。完璧に覚える必要はありません。
ざっくり形と位置を理解するだけで バランスの良い人物イラストが描けるようになります。
では、下の絵を見てみましょう。
骨格標本でなぞった肋骨(赤)、背骨(青)、骨盤(ピンク)を 絵にもなぞってみました。
絵を見ると、実際の骨よりもバスト、ウエストが細くなっていることが分かります。どんなにスリムなキャラクターでも骨よりも細くなることはありません。また骨盤が左右で歪んでいることも分かります。
このように、大まかに骨格を捉えることで、自然でバランスの良い人物イラストを描くことができます。
② 関節の位置
関節とは、皆さんよくご存知の 肘や膝のことです。他にも首、肩、腰、手首、足首、、、関節は絵を描く上でも非常に重要なものです。
では、下の絵を見てみましょう。
ここでは、関節の部分を○ 骨の部分を線でなぞってみました。 向かって左半身がピンク、右半身が赤、背骨などは青色です。
さて、なぜバランスが悪く見えていたのでしょうか。
おぼえるべきポイントは以下の3つです。
・肩ー肘ー手首は均等
・腰ー膝ー足首は均等
・左半身(ピンク)と右半身(赤)は対称
絵を見ると、上腕部分が短かったり、片方の足が長かくなっています。これがバランスが悪く見えていた原因の一つです。
お手本のようにざっくりでも良いので長さを均等にしてみる事で、 よりバランスの良い人物イラストを描くことができます。
③関節の可動域
可動域とは、簡単に言えば「無理なく動かせる範囲」のことです。
ここで注意したいのが、関節は360°自由自在に動かせる訳ではないということ。関節が無理なく動かせる範囲はどの程度か、考えてみましょう。
では、先ほどの人物イラストをもう一度見てみましょう。
初心者の方は、イラストを見るだけでは分かりにくいかもしれません。そういった場合は、実際に同じポーズを取ってみるのもオススメです。さて、如何でしょうか。おそらく手首が可動域を超えて、少し痛いのではないでしょうか?
手首は可動域が広いため、ついイラストでも無理な範囲で描いてしまいがちですが、可動域は大体180°~200°程度です。分かりにくい場合は自身でポーズを取って確認してみましょう。
また、これは覚えておくと良いのですが、膝の向きとつま先の向きはほぼ連動しており、足首には手首ほどの可動域はありません。つまり膝の向いてる方向=つま先の向いている方向となります。 (正確には、つま先の方が15°程度左右に可動できます)
細かい部分にはなりますが関節の可動域を意識することで、より自然でバランスの良い人物イラストになります。
まとめ
バランスの良い人体の描き方(骨格編)
①大まかな骨格
・肋骨ー背骨ー骨盤を意識する
・人の体は骨よりも細くならない
②関節の位置
・肩ー肘ー手首は均等
・腰ー膝ー足首は均等
・左半身と右半身の長さは対称
③関節の可動域
・手首の可動域は180°程度
・膝とつま先の向きは同じ
如何でしたか?
ほんの少し意識するだけで
よりイラストに説得力が増し、バランスの良い人物イラストが描けるようになります。
みなさんも、実践してみてくださいね。