紙が普及する前はどうしていたの??

コラムアイキャッチ

皆さんは、日頃から筆記媒体として「紙」を使う機会も多いと思います。
では、「紙」が普及する前は何を使っていたのかについてはご存じでしょうか?

今回は、その代表といえる4つのものをその使い方を踏まえて確認していきたいと思います。

壁画

洞窟や切り出した石塊に絵を描いたり、文字を刻んだりしていました。
現在でもモニュメントとして使われることがあります
世界中の至る所で古代壁画が見つかっていますが、インドネシアでは4万5,500年前のイノシシの壁画が発見されています。

パピルス

パピルス

カミガヤツリ(パピルス草)という植物の茎を薄く裂いたものを並べて、圧力をかけて脱水し、乾燥させたものです。
主にエジプトやヨーロッパで使用されました。英語の「paper」はこれが由来になっています
生産にはかなりの人手と日数を要したため、次第に羊皮紙に取って代わられました。

羊皮紙

羊皮紙

羊・山羊・鹿・仔牛などの動物の皮の毛を削り、木枠に張って乾燥させた後に磨いたものです。
主に西アジアとヨーロッパで使用されていました。
強度が高く、両面に筆記できたので冊子にするのに適し、書き損じても表面を削って直すことができました
一方では、生産に手間がかかることから、高価であったと考えられます。
15世紀に紙に代わるまで広く使用されていました。

竹簡・木簡

竹簡・木簡

竹や木を短冊状にして墨で筆記できるようにしたもので、主に東アジアで使用されていました。
材料の調達が容易だったことで生産量も多く、表面を小刀で削れば再利用できたことから広く使用されました。
竹簡とは竹の札の事で、その簡をバラバラにならないように編むことで、【編集】の語源になったと言われています。

まとめ

今回は、「紙」の普及以前に使われていた筆記媒体4つをそれぞれ紹介させていただきました。
「紙」がない時代は、身近で手に入れやすいもので絵や文字を書き記していたことが分かっていただけたと思います。
普段何気なく使っているものがなかった時はどうしていたのかを考えるのも面白いかもしれないですね。