森林の減少問題と紙のリサイクルの重要性

皆さん、こんにちわ。

巷では「紙を使うと木材が伐採され、森林が喪失する。」と言われることがあります。

でも実際は、紙を作るために木材を使用していることは、森林減少の原因ではないことが国連の調査により分かっています。

そこで、今回は森林減少の原因とそのリサイクルの重要性についてご説明させていただきます。

紙の原料について

2021年のデータによると、紙、板紙生産に使用する原料で最も多いものは古紙で、全体の66.0%を占めています。使用された新聞紙、雑誌、段ボールなどは回収されて紙の原料としてリサイクルされています。

古紙以外の原料は、木材を切削して出来るパルプ(チップ)が使用されています。

日本の製紙原料のうち19.9%が植林木由来のパルプとなっています。

植林木チップは、人が木を植えて、育てて、伐採する仕組みで、海外ではユーカリアカシアなどの植林地などがあり、国内ではスギヒノキの間伐材などから木材チップが生産されています。

植林地では伐採跡地に再び人が木を植えて、育てて、伐採するという循環が繰り返されています。

森林減少の原因とは

それでは世界の森林減少の原因とは何なのでしょうか。2020年世界森林白書(SOFO)によると、森林減少の原因の40%は、牧草地などへの大規模農場開発によるものだと言われております。その次の原因が、薪炭生産や焼畑で33%、次いで都市開発10%、鉄道などの公共事業10%、鉱山開発7%となっています。このように産業用の木材生産による森林減少の影響がほとんどないのは、産業用木材は人工林から生産されることから、人工林は伐って植えて育てる循環利用の生態系を確立しており、森林減少の原因にはなっていないのが現状なのです。

リサイクルの重要性

紙は現代社会において、なくてはならない生活必需品であると同時に、産業や文化を側面から支えています。

社会や経済の発展、生活文化の向上に伴い、紙の用途は多様化し、あらゆる分野でますます活用度が高まっています。

経済活動の活発化と共に、紙の消費量に対する原料確保の観点からも古紙の価値はとても重要なものとなってきています。

古紙を原料として繰り返し使うことで、資源の有効利用になり、新たに使われる木材を抑制することによって、森林資源の持続可能な利用に貢献できます。また、紙のリサイクルは廃棄物として処理される紙の量を削減し、廃棄物減量化にも貢献することができます。

最後に

今回は、森林の減少問題と紙のリサイクルの重要性についてご説明させていただきました。

弊社でもSDGsの活動には積極的に取り組んでおり、弊社で出される古紙に関しましては、ほぼ全てのものをリサイクルとして出しております

いかがでしたか??

阿竹印刷では、これからも循環型社会の形成に貢献できるよう、努めてまいります!

<参考>
・日本製紙連合会「紙と森に関する基本的読本(パンフレット)」
・日本製紙連合会「製紙原料の消費割合(2021)」
・環境省「世界の森林を守るために」